Q&A
和文雑誌題字Hippophileの由来
Q:本学会和文雑誌の題字がHippophileとなった経緯について
日本ウマ科学会和文雑誌の題字“Hippophile”については、第1号に和田隆一氏によってその由来が記載されており、ギリシャ語でウマを愛する人、馬好きの人、愛馬家を意味すると説明されています。和文雑誌の題字がHippophileと決定された経緯について少し詳しく教えてください。また、和文雑誌名がカタカナ表示のヒポファイルではなくHippophileとなった理由も併せて教えてください。
A1:お答え(受稿日:2015.12.27) 和田隆一(元JSES常任理事、元JRA総研所長)
Hippophileは1998年に日本ウマ科学会のニュースレターとしてNo.1号が創刊されました。No.9からはニュースレターの副名を取りやめ、その後は本格的な学会和文誌として現在に至っています。
本誌を創刊するにあたり、当然のことながら冊子のタイトル名が必要となりました。そこで本学会の英文機関誌Journal of Equine Scienceの編集委員が集まり、各自が候補案を持ち寄って題字を検討しました。Hippophile(馬好きの人)を提案した私が、「hippoは英和辞典で調べると《口語》カバ[hippopotamus の短縮形]とあるが、その語源は古代ギリシャ語の馬を意味する連結辞であり、合成語としてはhippology(馬学)、 hippoccampus(海馬)など、本来の馬を意味するものが多い」と説明したところ、編集委員長の林良博先生からも強く支持していただいて、これに決定しました。
英語表示になった理由は記憶しておりません。創刊号の表紙を見ると、主題字は「Hippophile」ですが、小さいながらも副題字として「ヒポファイル」の文字が併記されています。カタカナ表示だけでは題字に込められた意味を理解あるいは推察することは難しいと思われますが、英語表示なら意味を知りたい人は辞書を引けばよいし曲解されることもない、といったことがその理由ではなかったでしょうか。